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秀香蘭高校放送部(33)タダシと英梨

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秀香蘭高校放送部(33)タダシと英梨

「ちょっと、忘れ物を…、な、エリ先生」
通学バス車内で3ヶ月ぶりの再会をして意味深に笑うタダシは、肩越しに英梨の横顔を覗き込んだ。

「タダシくん、大学には慣れた?…、由貴ちゃんも、元気?…」
いつも明るい印象の英梨は、背後に立つタダシに若干の警戒心を帯びた複雑な表情を見せて、目を合わさずに応えた。
「タダシくん、英梨先生、知ってるの?」
(英梨先生と、タダシくんが?…)
二人の微妙な距離感に違和感があったが、憧れの担任教師とタダシが知り合いだったことがまず気になった。
「ああ、エリ先生、3月までH高だったもんな」
タダシがなにか含みがありそうな笑みで応える。
「へえ…、そう…」
(英梨先生…、タダシくんの担任だったんだ…)
元女子校だった名門秀香蘭より偏差値は落ちるが、地元H市のH高校は県内有数の進学校でタダシの母校だ。英梨が今年から秀香蘭に赴任したことは知っていたが、前任校がH高校だとは知らなかった。

「そうね…、タダシくんとは3年間の付き合いだったわね」
英梨が伏し目がちにつぶやいた。「3年間」という単語に悲しそうな響きがした。大人の女性の哀愁を帯びた愁いが漂っていた。
「オマエも高校に入って彼女が出来たか」
そんな英梨を無視したタダシは、マコに目をつけた。
「え、あ、いや、あの…」
(彼女って…、マコって、そうなの?…)
昨日一日でフェラとスマタまで経験した仲だが、彼女と断言する自信がなかった。なんといっても「セックスしたいなら一生一緒にいて」という脅し文句のような告白がまだ受け入れられてなかった。

「はい、立花マコです、はじめまして」
声をかけられたマコは、嬉しそうでも不満そうでもないいつもの無表情であっさり認めた。
「そうかマコちゃんっていうのか、メガネ取ったら、カワイイだろ、なんでしてんの?」
由貴という彼女の他にいろいろウワサのあったタダシは、おかっぱメガネっ娘の正体をあっさり見破った。いつもの小馬鹿にした口ぶりだがなんだか嬉しそうだ。
「パパのいいつけです」
おおげさにいえば不動明がデビルマンの正体を暴かれたような秘密の暴露だったが、やっぱり澄ました顔で感情を見せないマコは、亡き父に言いつけられたからだとあっさり認めた。

「立花さん、徳川くんとつきあってたの?」
マコの彼女宣言は蚊帳の外だった英梨が一番ショックを受けたようだ。ビックリしてマコとミナヲを交互に見ていた。それはマコに対する驚きより、ミナヲが男女交際していることに驚いていた。「モテない男子に彼女が…」と、ことさら驚かれた気がしてちょっと萎えた。
「はい、昨日からです、フェラ…」
いつも感情を見せないマコだが、英梨にはなついているようでメガネの奥の目が笑って見えた。
「おい」
(やばっ、コイツ、何言おうとしてんだ…)
「フェラ」と口走るのに慌てて口をふさいだ。無抵抗に口を押さえられたマコはしれっとした視線をミナヲに向けていた。

「フェ?、何?…、うふふ、仲良しなのね…」
幸い英梨には聞こえてなかったようで、二人がじゃれついていると勘違いして微笑ましく見ていたが、
「あ…」
小さな声を漏らした英梨の表情が急に暗くなった。そして後ろに立つタダシが意地悪そうな笑みを浮かべていた。

秀香蘭高校放送部(34)につづく

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