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== 女教師鈴子のルール ==

女教師鈴子のルール (60)エリのお誘い

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女教師鈴子のルール 目次

女教師鈴子のルール (60)エリのお誘い

あ、ゴメンね、待ちきれなくて、電話、しちゃった…。
黙っていると藤堂が続けた。声がウキウキしている。なぜ彼女はこんなにうれしそうなのだろう。

「あ、いえ…」
そういえば飲みに誘われて、朝陽の家庭訪問が終わったら電話しろと言われていたことを思い出した。藤堂のケータイ番号を知らないので電話する気はさらさら無かったが。
うふふっ、今、駅にいるの、鈴ちゃんは?…。
わざとつっけんどんに返事したつもりだったが、藤堂は気にする様子もなく浮かれていた。
「あ、私も駅です」
しめたと思った。いくら藤堂でもわざわざもう一度電車に乗って戻って来いとは言わないだろう。

あ、そうなんだ、ちょうどよかった…、
期待に反して藤堂はうれしそうだった。
えっと、あっ、いたいたっ、鈴ちゃん、後ろ見て…。
言われるままに振り向くと駅を背にした藤堂があの可愛い笑顔で手を振っていた。天使のような笑顔が夕日に輝いて神聖な雰囲気さえ感じる。

「私たち、なんか気が合うね」
パタパタと可愛い小走りで近寄ってきた藤堂が、うれしそうにじゃれついて腕を組んでくる。
「そうですね…」
あり得ない偶然に私はそれしか言えなかった。腕に押しつけられた柔らかい膨らみを感じながら、可愛い笑顔をただ見ていた。なぜかケータイ番号を知っているし、その上同じ駅にいるなんてストーカー疑惑さえ浮んでくる。

「あ、それ、登録しといてね、私はほらねっ」
ケータイをしまおうとしたら、彼女はスマホを見せてきた。発信履歴に「鈴ちゃん」と表示されているのが見えてげんなりした。
「あの、どうして、ケータイ…」
教えた憶えがないのに彼女が知っているのが不思議だった。つい聞いてしまった。
「もう、鈴ちゃん、うっかり屋さんなんだから、学年主任に教えてもらったの」
わざわさ学年主任に聞いたようだ。私に辞めろと言ったあの口うるさい学年主任には個人情報保護の観念はないのだろうか。

「どうする、お勧めのお店とかある?」
社会人としての常識にこだわる私を置いてきぼりにして、藤堂は妙にはしゃいで飲みに行く店を考えていた。
「あまり、この辺は…」
新任教師として赴任して3が月あまり経つが、この駅はアパートと学校の行き帰りに利用するだけでよく知らない。お勧めの店なんてあるはずもない。
「そう…、じゃあ、ウチに来ない、ね、いいでしょっ」
彼女は思案顔だったが、いきなり満開の花が咲き誇るように笑うと自宅に誘ってきた。

「あ…」
学校から離れているとはいえ、女二人で飲んでいるところを保護者に見つかったらまずいかも知れないし、そうじゃなくても藤堂なら男から声を掛けられそうだ。そういう意味では藤堂の提案は至極まっとうだが、藤堂の自宅に行くのはためらわれた。

「近くなのよ、そうしよっ」
とまどう私を無視して彼女は可愛い笑顔でグイグイ迫ってくる。私はこの笑顔に弱いのだ。スキップしそうな勢いで軽やかに歩く彼女に私は引きずられていた。
「鈴ちゃんと同じ一人暮らしだから、気兼ねしなくていいでしょ」
足取りの重い私に振り返った藤堂はニコニコ笑っていた。一人暮らしという個人情報を知っていることを不審に思いながら、幸せそうな笑顔に和んでしまう自分を感じていた。

女教師鈴子のルール (61)につづく
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