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虚構と現実(歴史と歴史小説)

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今日はFC2ブログのトラブルがあったから、というワケじゃありませんが、更新はお休みです。

代わりに4年ほど前に表ブログで書いた文章を掲載します。歴史に関して書いたコトですが、普段書いているエロ小説にも通じると思っています(苦笑)。
******************(2006年12月15日 楽天ブログ掲載)****************

なんだか気取ったタイトルですが、思っていることを書きます(06/12/18加筆修正)。

10代の頃は事実に勝るフィクションはないと思っていました。至極当たり前の真実だと信じてました。しかしまだ当時は子供で現実のほんの一部しか知らなかった。

二十歳前に家を出て自活し、社会に触れるようになり、そして就職して社会の一員として現実社会の最前線にも直に触れ、40もすぎれば、それなりの現実を体験するものです。

現実は、想像できないくらい残酷で、醜く、非情な顔を持っています。親に守られているうちは、経験できない現実があります。

非情で冷徹な現実を知ったことで私は、ありのまま伝えることは、とても耐えられないような事実を伝えるために、フィクションがあると思うようになりました。いたたまれない現実もフィクションにすることで、「作り話だから」という逃げ道を用意できる。

後ろ向きな考え方に思えるかもしれませんが、書く側は現実に関わった人たちを傷つけることを避けられるし、読む側も心のどこかで安心して読むことができる。そして伝えるべき本質のみに注目できる。

真実を元にした(based on truth)フィクションという言い方をしますが、優れたフィクションはすべて作者の経験に基づくと言っても過言ではないと思います。たとえ作者が伝え聞いた事実を元にしていたとしても、作者がそれを受け入れ、理解できるだけの経験がないと、優れた作品には成り得ないはずです。また言わずもがなですが、まったくゼロからの創作というのはあり得ないはずです。

この経験はただ年をとれば身に付くわけではありません。常に物事の本質を見極める態度で、現実と向き合うことで身に付くものです。そして優しい心、愛する心をを持つ人にしか身に付かないと思っています。「宗教なき学問は賢き悪魔をつくる」からです。

私は大学で西洋史を専攻したぐらいですから、歴史物が好きです。戦争映画や戦記物の読み物も数多く観、読みました。10代の頃はサンケイ大戦ブックス(サンケイ…はBallantine's Illustrated History of the World War 2の翻訳から始まってます)のようなドキュメンタリーを好んでよんでいました。

事実を忠実に伝えようとする本(特にあるテーマから全体を概観しようとする本)は、客観性を優先するため、名もなき兵士の生死に思いをはせることはなかなかできません

大学に入って多くの本に触れることで、フィクションにこそ、人の生き様が描かれていることに気が付きました。優れたフィクションはさまざまな人生を生き生きと再現します。それで戦争の悲惨さの現実を理解し、戦争の犠牲になった人たちに思いをはせることができました。

ある兵士の死に想い入れて描こうとするとフィクションにするしかない。それを書こうとした時点でその兵士はこの世になく、その兵士の心情は書き手の想像でしかないからです。たとえその人が戦場から生還したとしても100年も前の人物を描くにはその人(あるいは周囲の人)が残した日記などを参考にするしかない。

ただし戦記物を書こうとする作者は戦争を経験している必要があるということではありません。戦争に行かなくても、それに匹敵する過酷な現実が社会にはありふれているからです。

歴史とは、厳密な言い方をすると東大などの研究機関での過去の史料研究によって生み出されるものであり、あくまでも歴史上の事実を客観的に描こうとします(ただし時の権力者による有形無形の介入によって、政治的な方向付けがなされ、一面的な事実となることがままあります)。

対して歴史小説という分野があり、司馬遼太郎をはじめとする諸兄の傑作が知られています。

東京大学出版会から刊行される日露戦争関連の歴史と「坂の上の雲」のどちらが読む人の心を打つかは明白です。

******************(再掲載にあたり一部修正)****************

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