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ろま中男劇場 1.真由美 (1)真由美という女

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ろま中男劇場 1.真由美 (1)真由美という女

真由美は28歳、中堅商社に勤めるOL。ハーフっぽい面立ちの美人でスタイルはモデル並みにいい。しかし恋人はいない。

真由美の両親は美男美女のカップルだったが、小学校のとき離婚した。プレイボーイの浮き名を流す父の度重なる浮気に母はウツになり、とうとう精神崩壊一歩手前になって父と別れた。

離婚直前、父と母は毎日のように言い争ってケンカした。そしていつも決まって母の慟哭で終わる。両親が別れた日、美しく優しい母のイメージからは想像できないような、焦燥しきった母の絶望のにじんだ表情が真由美の脳裏に焼き付けられた。

中学校に上がって真由美は好きな男の子が出来た。野球部のピッチャーで鈴木という少年だった。すでに美少女の片鱗を見せていた真由美と鈴木君はお似合いのカップルだと、友達からひやかされたが、二人がつきあうことはなかった。母のあのときの表情が頭に浮かんで、鈴木君とは友達以上の関係にはなれなかった。

高校に入学する頃には真由美の美少女ぶりは輝くばかりで、言い寄る男の子は後を絶たなかったが、高校を卒業するまで真由美は特定の男の子とつきあうコトはなかった。どうしても母のあのときの顔が忘れられず、恋人同士になる一歩が踏み出せなかった。

父と別れてから再婚しなかった母ひとりに育てられた真由美だったが、父がきちんと養育費を払ってくれたおかげで有名私立大学にすすんだ。女性として一番美しい時期を迎えた真由美だったが、同級生の女の子が美しく着飾るのと対照的に、いつも地味な服で化粧とは無縁だった。

高校時代、交際を迫る男子たちを断るのになんども嫌な想いをした真由美は、わざと自らの美しさを貶めるように振る舞っていた。いくら美しいバラでもホコリまみれに汚れた花に手を伸ばすモノ好きは、そうそういない。

しかし真由美の内面からにじみ出る美しさに惹かれる男子もいた。真由美の本当の姿を認めて、好意を持ってくれた彼らは、うわべにだまされない人を見る目を持つ好青年だったのだが、長年カラダに馴染んだ異性を寄せ付けないオーラは彼らをもはねのけていた。

そうして真由美は男性を知らないまま社会人になった。

ろま中男劇場 1.真由美 (2)につづく
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