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エロがきコナン (57)死が二人を分かつまで

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エロがきコナン (57)死が二人を分かつまで

「乱子、指」
え…、誰?…。
かすかに開いた目は、ぬめるような深紫のベルベットの上にシルバーに輝く二つのリングを見ていた。乱子は聞き慣れない、しかしいつもそばにいた声に呼ばれて、長いまつげに飾られたまぶたをゆっくり開けた。無数のロウソクの明かりがまぶしい。

「ほらっ、手」
ヒールを履いた乱子よりも背の高いフロックコートの青年が、シルクの手袋を着けた手を差し出している。どこかからパイプオルガンの荘厳な音色が聞こえてくる。
コナン君?…。
生意気そうな笑顔で片目をつぶるその顔はコナンだ。しかし乱子の知っているコナンは小学生のはずだ。その顔は小学生ではなく立派な青年のそれだ。その声は乱子の知っているボーイソプラノではなく力強い男性の声だ。それに前に立っている青年は身長が違いすぎる。

「コナン君なの?…」
夢から覚めたような乱子は、アニメのヒロインのような大きな目で青年コナンを見つめていた。
「何言ってンだよ、ほら、手」
えっ、わたし…。
青年コナンにぐいっと手を引かれて、視線を指先から手首、腕へとたどっていった乱子は、純白のロンググローブを着けていることに気付いた。そしてウェディングドレスとしかいいようのない純白のドレスを着ていることに。

「今さら、イヤになったって言っても、遅いぞ」
少年っぽい笑顔を見せる青年コナンはシルバーリングをつまむと薬指にはめる。
「ほら」
今度は自分が左手を差し出して、ちょっとはにかんだような笑顔で目配せする。

結婚式なの?…、わたし、コナン君と、結婚するの?…。
まだこの状況に半信半疑の乱子だったが、震える指先でシルバーリングをつまみ上げると、青年コナンが差し出す薬指にリングをはめた。

「汝、コナンは、この女、乱子を妻とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、妻を想い、妻のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
「はい、誓います」
背後から重々しい声がして振り返ると、ヒゲの牧師様が十字架にはりつけされたキリストを背にして、宣誓のセリフを唱える。さっきまで笑顔だった青年コナンは真面目な横顔を見せている。しっかりした声が教会の高い天井に響く。

「汝、乱子は、この男、コナンを夫とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、夫を想い、夫のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
サンタのように顔中ヒゲだらけの牧師が、乱子に向かって宣誓のセリフを述べると
「は、はい…、誓います」
ベール覆われた顔をややうつむかせた乱子は戸惑いながら、しかし意志のこもった声で応えていた。

「二人を夫婦と認めます、誓いのキスを…」
晴れやかな笑顔を見せる牧師の声に、
「乱子」
正面に立った青年コナンがベールをまくって乱子を見つめる。

「コナン君…」
わたし…、コナン君の、お嫁さんに、なったのね、…。
素肌をさらした肩を両手で優しく抱かれて、近づいてくるコナンの顔がにじんでくる。ゆっくり目を閉じた乱子は唇が触れた感触に胸が熱くなって、笑ったようにかすかに下がった目尻から真珠のような涙をこぼした。

エロがきコナン (58) につづく
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